令和五年 十一月 四日
どうして宿題をしないといけないの?
補習校の子ども達は宿題が大変です。土曜日に補習校へ行って、日本語で勉強して、いっぱい宿題を持ち帰ってきます。金曜日になると宿題をやりきれずに、気分が沈んでしまうこともあります。「どうして宿題をしないといけないの?」何度も何度も繰り返されるこの質問に保護者の皆さんはどう答えますか?
「宿題なんてやらなくてもなんとかなるさ。宿題を出さない学校もあるってよ。」「宿題を通して、やり抜く力、学び続ける力をつけるんだよ。」「日本語は難しいから習得するには毎日、宿題をやる習慣をつけることが大事だね。」「大人になっても宿題はあるんだから、子どもの頃から宿題をやるようにした方がお得だよ。」などなど。
質問には、いろんな答えがあります。子どもと一緒に考えて、言葉にしてみるのも良いですね。お父さんの宿題体験談とか、お母さんの宿題失敗談とか色々出てくると面白いですね。児童生徒の皆さんは、どう思っているのでしょうか。単純に「やりたくな~い」というのではなく、自分にとって宿題って何だろうって考えて言葉にしてみることは良い事だと思います。
9月10月に行われた放課後の「宿題クラブ」でボランティアをしている高校生は、初中等部の時に、宿題で苦しんだ経験から後輩のお手伝いができれば嬉しいですと話してくれました。その言葉を聞いて、胸が熱くなりました。何てよい子に育っているんだろうと思いました。苦労した分、成長するというのも確かなことです。
対話によって解決していく方法を見つけていくこと。これからの難しい時代に生きていく大切な力です。是非お子さんと「宿題論議」を楽しんでみてください。
授業参観・懇談会 初等部1年~6年 中高等部
10月14日に初等部3・4年生、10月21日に初等部1・2年生、10月28日に初等部5・6年生、中高等部の授業参観・学級懇談会が行われました。今年2回目の授業参観・学級懇談会で担任・担当の先生の授業の様子、子ども達の学習の様子、友達とのつながり、保護者同士のつながりなど得られるものも多かったと思います。アンケートでのコメントには、「教授する時間とグループで活動する時間が取られて生徒が飽きないように工夫されていると思いました。」「グループワークがありクラスメイトと積極的に意見を交換してまとめて、最後に発表したのがいいと思いました。」「グループワークで個々の意見を出しやすくしていた点と、答え方を指定せずそれぞれのグループの判断を尊重してくださっていた」「グループワークはとても良い取り組みだと思う。机の配置などもよく考えられており、授業や子ども達の進行や動きがスムーズに感じた。」等々、グループ学習についてのコメントを多く頂きました。
日頃先生方が、子どもの力をどう引き出すか、発言する機会をどう設定するかについて、思索し挑戦されている成果が現れていると感じました。
また、保護者懇談会もグループになって話している姿もみられ、参加型の懇談会に変化してきています。話を聞くだけではなく、参加型の懇談会では笑顔で話されている保護者の姿が印象的でした。
毛筆体験 初等部3~6年、国際教室
初等部3年~6年生が学級懇談会をしている時間に、毛筆体験を行いました。10月14日は初等部3・4年生と国際教室が、10月28日は初等部5・6年生が半紙に向かって集中して漢字を書いていました。毛筆体験は、今年度2回目になり、筆遣いにも慣れてきて、集中力もアップしてきました。6年生は今年度初の取り組みで、自分の好きな漢字一文字を自分で選び、お手本も持参して取り組みました。好きな文字は自分の名前からとった文字が多かったようです。作品は、11月18日にカフェで展示されます。父母の会バザーの日ですので是非お子様の毛筆の作品をご覧ください。
星槎学園(せいさがくえん)との交流会
10月28日に神奈川県にある星槎学園(せいさがくえん)の中高生が50名、教員が10名来校し、交流会を行いました。星槎学園は今年、海外研修でニューヨーク、ニュージャージーを訪問。最終日に本校との交流を行いました。星槎学園の生徒達は3グループに分かれ、午前中の3時間を、国際教室、幼児部年長組、初等部1・2年生、中等部1・3年生、高等部2年生と交流。国際教室では「紐組み」を一緒に作成。準備から片付けまで国際教室の子ども達が主体的に取り組んでいました。幼児部年中組、初等部1・2年生とはカフェテリアで「ソーラン節」を一緒に踊りました。星槎学園の生徒達の踊りに合わせて、「ソーラン・ソーラン」と大きな声を出して楽しそうに踊っていました。中等部1年、高等部2年はグループに分かれて、現地校と日本の学校の学校行事、お弁当ランチ、授業、課外活動部活動の違いや、流行っていることなどをお互いに話し合いました。中等部2年生は、「明智光秀」「安倍元首相銃撃事件」「ワシントンDCの桜」についてのプレゼンテーションを交互に行い、質疑応答して深め合いました。中高生は、ランチを一緒に食べようとカフェテリアで合流し、話しの続きを時間いっぱいまでしていました。特に、中高生との交流は、同世代ということもあり、日米の文化や習慣の違いを率直に日本語で意見を述べあう有意義な機会となりました。
中1地理の授業にゲストティーチャー
9月30日、中等部1年の社会(地理)の授業に保護者が登場。出身の大阪府について約20分間、大阪の紹介授業を行いました。大阪府の人口、世界遺産「百舌鳥古市古墳群」、大阪弁について紹介。大阪府の地図をバックに大阪弁で軽快に説明。大阪弁で「ありがとう」「ごめんなさい」「USJ」は?答「おおきに」「かんにんな」「ユニバ」。生徒と軽妙なやりとりで大阪の魅力を話してくれました。生徒達は大阪ワールドにすっかり引き込まれていました。
10月7日は、新潟出身の保護者が来校されました。故郷の新潟のお話をされました。明治時代までは新潟は越後と呼ばれ、上越、中越、下越と区分され、生徒に上越の上はどういう意味かと質問。すると京都に近い方が上越との回答が出てきて大変学習になりました。また冬に日本へ一時帰国する時は、玄関前に壁のように積もった5mほどの雪を雪かきしなくてはならないそうです。生活も大変な様子がわかり、興味深いお話で生徒たちも聞き入っていました。