令和四年 十二月 三日

School Letter 20221203

問いかけの大切さ

白い息に冬の訪れが感じられるこのごろ、子ども達は補習校で元気に学習に取り組んでいます。

先日新聞のコラムに「AIに負けない子に」という内容がありました。

幼児期の終わり頃から子どもはしきりに「なぜ?」「どうして?」と質問するようになる。親子でゆず湯に入っている時、ある5歳女児が突然、「お風呂に入るとなぜ手は軽くなるの?」「お鼻はどうして匂いを嗅げるの?」と親に問いかけた。親は答えを言わず、「わぁ、面白いことに気付いたのね!なぜなんだろうね?」と返すと、その子は一生懸命に考えて「お風呂は温かいから手を持ち上げているのかな?」「お鼻の中に小人がいて“ゆずの香りだよ”って脳に教えているのかな?」など、自分なりの答えを言いました。大人は「そうかもしれないね。よく考えたね。」と褒めた。このようなやりとりの中で子どもは自分で考え、判断し、工夫する力を育んでいく。これは、AIに負けない、人間特有の力といえるのではないか。

心温まるエピソードに、問いかけの大切さを再認識しました。本校では、「主体的で対話的な深い学び」を様々な学習場面で取り入れています。生徒が出した答えに「どうしてそう考えたの?」と先生が児童生徒に問いかけ、一生懸命考えて答える場面が見られます。次の時代に様々な課題を乗り越えていける青年に育つよう支援を継続していきます。

現在も、まだ保護者が自由に校内に入ることはできません。保護者が入校できるのは、学校行事、父母の会活動、早退・中抜けのお迎え、朝の図書室利用などに制限しております。校内に入る際は、IDカードをお忘れなきようお願いいたします。

また、これから寒い季節を迎え、コロナだけでなく、インフルエンザ感染も心配されます。健康管理には十分お気をつけください。

幼児部体験教室が開かれました

11月12日に幼児部体験教室が行われました。来年度入園希望の12名の幼児と保護者が参加。本校の3人の教員が担当して、歌遊びや折り紙をし、「大きな栗の木の下で」を身振りを交えて歌い、紙芝居を観ました。こども達は、リスの指人形をじっと見ていたり、なでなでしたり、ごあいさつをしていました。帰りには、折り紙で作った栗などの秋の食べ物入りバッグをお土産にもらいました。

 保護者の皆さんにも参観してもらい本校の幼児部の活動を体験して理解していただきました。来年4月に入園して、楽しく友達と遊んで様々な活動に挑戦していってほしいと願っています。

Kindertaiken2s
Kindertaiken1s

初等部6年生が中等部1年生の授業見学

10月12日に初等部6年生が中等部1年生の授業を見学しました。  来年度中等部への進学を前に、実際の中等部の授業はどのようなものかを知ってもらうために授業見学を設けました。写真の教室後方にいるのが6年生です。中等部1年生の先輩の学習している姿を見学して、6年生からは、「中学生がどうやって勉強しているのかがわかりました」との感想がありました。

国語のクラスでも数学のクラスでも、6年生の児童が質問に答える場面もあり、どちらも楽しく過ごせたようです。6年生は進級に当たり、不安や心配もあるかと思いますが頼もしい先輩がいることが本校の強みです。是非、日本語の学習を友達と一緒に継続していってほしいと願っています。

Kengaku2s
Kengaku1s

初等部5年生によるポスター掲示活動

11月19日26日の両日、初等部5年生の児童達が、廊下にポスターを貼る活動をしました。国語の授業で「補習校の課題」についてグループで話し合い、何が課題でどうすれば解決できるかを話し合いました。その中で、ポスターを貼って呼びかけてはどうかという案があり、「廊下を静かに歩く」「日本語を話す」という内容のポスターを各人が作成しました。当日朝、廊下に掲示。下級生も上級生もそのポスターを見て「廊下は歩こうね」「英語でなく日本語を話そうね」とやりとりしている姿が見られました。 

自分たちで課題を考え、解決策を考え、話し合いながら解決に向けて行動した児童の姿に未来を託せる頼もしさを感じました。

Poster2
Poster1

初等部3・4・5・6・国際教室毛筆展  

11月12日26日に初等部3~6年生、国際教室の書いた毛筆作品が南カフェテリアで展示されました。9月10月に行われた毛筆体験で3年生は「十」、4年生は「光」、5年生は「ビル」、6年生は「力走」、国際教室は「今」の字を書きました。前期にも毛筆体験を行いましたが、今年2回目とあって、以前より慣れた手つきで上手に書けました。クラスで見学し、上手な字を見て感心したりしていました。

毛筆展

剣道クラブのデモンストレーション

11月12日に剣道クラブのデモンストレーションが行われました。12月から剣道クラブが開設されるため、多くの人に見てもらいたいと講師と保護者の皆さんが企画し準備されました。会場となったカフェテリアには保護者と児童生徒あわせて160名の人々が集まり、用意した椅子では足りずに、立ち見の人もでるほどの盛況ぶりでした。「大きな声を出せるようになる。武道の心を学び、礼法が身につく。日本文化を体感できる。いざという時の護身術となる。」という剣道の良い面をアピール。見学者は剣士達の気合いの入った模範演技に見入っていました。見学していると自然と背筋が伸び、演技が終わると大きな拍手が剣士達に送られていました。今後、月1回の予定で剣道クラブが開催されます。

今年の5月から「将棋クラブ」「茶の湯クラブ」も放課後に行われており、児童生徒達は日本文化に触れて、楽しい時間を過ごしています。

Kendo2s
Kendo1s

初等部4年生の先生方の校内授業研修

11月12日に初等部4年生の校内授業研修が行われました。今年は「主体的で対話的な深い学び」をテーマに、グループ学習を意識的に取り入れた授業展開をしました。国語の授業では、「晴れた日の昼休み時間の過ごし方」について児童達で話し合い活動を行い、司会、記録、時計係、発言者の役割をしっかり果たしていました。また、文章の内容を段落別にまとめ、小見出しをつける活動をペアで発表し合っていました。算数の授業では、復習確認として「算数言葉あわせゲーム」を各班ごとに考えて、ワイワイ意見を出しながら黒板で発表していました。

児童からは「簡単すぎて、もっと難しい問題にして」「意見をまとめるのが難しかった」「友達と話ができて楽しかった」など様々な感想が出てきました。先生方からは、「改めて児童が持つ力がすごいと感じた」「もっと子どもの意見を引き出せるようにしたい」等の感想がありました。今後とも、グループ活動を意識的に設定し、主体的で対話的な深い学びにつなげていきます。

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Kenshu1s

職員研修会

11月19日、本校の教育相談員の森真佐子先生を講師に招いて、「児童生徒への対応・支援について~ケーススタディから~」とのテーマで職員研修会を行いました。学びのユニバーサルデザイン(全ての児童生徒が、わかりやすく、学びやすいよう工夫、配慮された授業デザイン)の観点から、具体的な事例を挙げて、児童生徒、クラス全体、保護者にどう働きかけ、支援をしていったら良いかを話していただきました。教員からは「児童生徒をありのままに受け入れ、信頼関係を築くこと、また指示を明確、簡潔、具体的に与える配慮の大切さを改めて認識しました。」との感想が寄せられました。

職員研修会

日本人学校の先生方が授業参観

11月19日にニュージャージー日本人学校とニューヨーク日本人学校の先生方10名が来校されました。先生方は文部科学省からの派遣教員であり、本校の初等部と中等部の授業を参観し、授業展開について助言をしていただきました。月曜日から金曜日まで授業をしている全日校の先生方には、本校の「土曜日だけの授業。日本語の学力差の大きいクラス。」という特徴を理解していただき、その上で授業展開する際の有効な手立てを教えていただきました。

あるクラスでは展示物が素晴らしく、土曜日だけのために用意されている事に驚かれていました。また、国語の授業展開で具体的な助言をいただき、翌週実践してみたところ、子ども達が喜んで授業を聞いていたとの報告がありました。様々な観点から具体的な助言や励ましをいただき、本校の教員にとっても有意義な参観となりました。

教育相談のお知らせ

毎月一回、森真佐子先生がスクールカウンセラーとして来校しています。お子様の学習や本校での生活等について相談を希望される場合は、次のメールアドレスへご連絡ください。njws@jwsnj.org

メールの件名を「教育相談」とし、電話番号、保護者氏名、お子様の学年・クラス・名前をお書きください。詳しい相談内容は不要です。人数に限りがあるため、初めて希望される方のみとさせていただきます。森先生の来校日が決まり次第、日時をお知らせします。

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